2020.12.14writer / ロココスペース

日常生活

とあるお店の対応について考えたこと

「とあるお店の対応について考えたこと」

友人と以前行ったお店の良かったポイントについて話をしていたところ
とあるチェーン店に行った時の対応を思い出したので、
その対応について考えたことを記載したいと思います。

このあいだの夏のことですが
夕食用のテイクアウト予約の受け取りのため
店内で商品の受け渡しを待っていたところ
デリバリーサービスの配達員と思われる方が入って来られました。
その日は雨で、他にもデリバリー注文がたてこんでいる様子。
店舗スタッフの方々も慌しそうにされており、やや殺伐とした雰囲気でした。

雨だもんな、デリバリー忙しいんだろうな…、
配達する人も雨の中大変だなぁ…
などと、ぼんやり思いつつ、店内の様子を観察すると
まだ配達員の方に渡す分の準備もできていないようでした。
私の分もまだだろうな、時間指定したのになぁ、お腹減ったなぁ、と、
暑さと雨のダルさもあり、自分も少々げんなりしかけていたところ
配達員に対応しているスタッフの方の声が耳に入ってきました。

「お疲れ様です、もうすぐ準備できます。
ちょっとお待たせしてしまいますが
お水とか、お手洗いとか、大丈夫ですか?」

そして、配達品の準備が整って送り出す時に
「雨の中ありがとうございます!
気をつけて行ってきてください!」

店内スタッフの方も余裕がない状態でしょうに
待たせてしまうことをポジティブにした言い回しや、
配達員の方への熱中症の心配や、雨の中の配達する辛さへの気遣い。
そういった言葉や振る舞いに
“感動”とまでいかないかもしれませんが、
店内の気だるい空気感が払拭されたような感じもして、
とても気持ちのよい対応だなぁと、感銘を受けました。
文章ではあまり伝わってないかもしれませんが…。

もしかするとそのようなマニュアルがあるのかもしれません。
マニュアルがあるとすれば、本業の「食品」に対してだけではなく、
客になりうる人や働く人への企業努力や企業の姿勢を感じます。
また、マニュアルだとしても、企業の方針を理解したうえで、
マニュアルを感じさせない振る舞いができることがすごいなと思いました。

マニュアルがあるとすると、その分の接客向上や教育にかかるコストが
価格に上乗せされているのかもしれません。
過剰なサービスや慇懃な接客をチェーン店には求めない代わりに、
安さを重視する人や、
最低限の接客でも美味しくて安ければ「選ぶ」人もいると思います。
反対に、いくら本業の商品が美味しくて安くも
接客や配達員への対応が雑だったり適当だったりすると、
価格や味に関わらず「選ばない」人もいると思います。

顧客目線からだけではなく、少し視点を変えてみると
「その人」「その店舗」に対しての影響もあるかもしれません。
例えば、アルバイトを探している人だったら
こういう行動ができる人がお店だったら雰囲気良さそうだなぁ、とか。
例えば、店長のような立場の人だったら
その人に教育係を任せてみようかな、とか。
(もちろん、それだけが選択の基準になるわけではないと思いますが。)

視点も理由も様々あるなぁ、と改めて思いました。

些細な出来事でしたが
「誰に選ばれたいか」「どうしたら選ばれるか」などを色々な視点で考えてみると、
仕事やサービスに結びついた発見があるかもしれません。