01 -「Z世代社員の仕事のやりがいとは?」
「今の若い人たちは、どんなやりがいをもって、仕事しているの?」
「もっと若い世代の人たちの考えを知りたい!」
「自分たちとは違う若い世代って何者?」
「Z世代との関わり方はどうしたらいい?」 etc.
いつの世も、上の世代の人たちにとって、
下の世代の人たちは、ある意味「エイリアン」。
「異世界からやってきた人」というと大げさですが、
特に年齢に開きがあると、それぐらい壁を感じている人もいらっしゃるようです。
そんな上の世代の人たちの思いに対して、
下の世代の若者たちはどう思っているのでしょうか?
ゆとり世代、さとり世代、ミレニアム世代、Z世代など
その時々で色々な呼ばれ方をして区分けされる若者たち。
実際のところ、こういった世代分けや、「若い人の考えを知りたい」という上の世代の声に対してどう思っているのか?
弊社若手社員(20-30代)にヒアリングしてみました。
ゆとり/ミレニアム世代(30歳女性)
カテゴライズされることで「自分とは違うもの」と線を引かれている感じがします。「よくわからないから」ということでカテゴライズして安心したくなるのでしょうか。
自分たちで「◯◯世代」と使うことはあまりなく、主に上の人や、テレビなどで言われているイメージです。
Z世代(24歳女性)
自分たちで「Z世代」と言うことはあまりありません。上の人たちから言われるイメージですが、「Z世代」と言われても、実際自分ごととしては意識していません。
同世代の友人たちと仕事の話をしていて、共通する意識として
「同じ場所(会社)に居続けること」「終身雇用」のこだわりはない人が多いと感じます。
一方、これまでの世代と同じように、「安定が欲しい」という価値観の人も多くいます。自分に合うところであれば長く居続けたいという気持ちはあります。しかし、合わないと感じたときやほかにやりたいことできたときの「場所を変えることへの抵抗は全くない」=転職に対するハードルも低い、です。
世の中の変化が早い環境で育ってきたことで、変わることへの抵抗がないのかもしれません。
就活のときに、「理念」や「会社としての方針」「何のためにやっているのか」を就活の軸にしている人が多かったです。私自身もそうでした。
前職でお会いしたお客様に、新卒向けの説明会の感想を教えて欲しいと言われたことがありました。「仕事や事業内容の話がほとんどなので、もっと理念の話をいれるといいと思います」とお伝えしたところ、「え、今の学生ってそういうことに興味があるの?」ととても驚いていらっしゃいました。
社会貢献や・SDGsなどへの関心度も高く、これも就活の軸にしている人が多かったです。
たとえば、入社動機として、
「地域に貢献できる、海外ボランティアに携わりたい」
「人口減少」→「中小企業は人手不足で困っている」→「中小企業の社長の力になりたい」など、社会背景が進路を決める動機にも紐付いています。
02 – 深堀りQ&A
更にもう少し、深堀りして聞いてみました。
Q. 社会に興味があるということ?
社会全体に特に関心が高いわけではないのですが、社会貢献・ボランティアへの意識は高いと感じます。
Q. そういった意識は、なんで高くなったんだろう?
環境問題って昔から言われています。
とはいえ、50代の人はポイ捨てや、社内での喫煙が当たり前だった時代を若い時に過ごしています。
価値観は若いときの経験が元になっているのかなーと。
私たちは、人口減少、年金問題、地球温暖化 など、中高生のときから言われ続けているので、そういった意識が普通になっています。自分たちでは特に意識が高いと感じていないので、あえてそのことを発信するという事もあまりありません。自分たちの感覚では、共通の価値観として醸成されているように思います。
Q「若者が主体性が足りない」と言われることに対してはどう思う?
「若者からの意見をもっと言ってほしい」と言われるんですが、本当に若者の意見も公平に扱われる体制になっているのか?という疑問も。
言えるような社風なのかどうか・・・とか。
中小企業で働いている友人の職場がまさにそうでした。「若手の意見も取り入れたい」と言われて、いざ会議で意見をだしたら、後から呼び出されたという話を聞いたことがあります。
「言って」って言われたから言ったのに・・・(泣笑)
若手社員のリアルな声、いかがでしたでしょうか。
ちょっとドキっとするようなコメントもありましたが、
案外若い人のほうが、フラットにとらえているんだなあと感じます。
最後の「若者の意見を言ってほしい」問題は、
0→100や善悪を決める場ではなく、
ディスカッション、議論をする場として捉えられていれば、
もう少し違ってくるように思います。
お互いのコミュニケーション力が大切で、
意見を言いました→その意見はこうだよね。→なんでそんな意見が出てきたのか
と、話を深めていける場や関係性を日常的に構築できていれば
あえて、改まった場も必要ないのかもしれません。
しかし、議論ができるような関係性構築が難しいからこそ
「若者が何を考えているのかわからない」と中高年がお悩みなのも事実。
そこで、外部の力を借りてみるのはどうでしょう。
03 -メディエーター(仲介役)とは
夫婦のカンセリングでよく使われる言葉ですが、
メディエーター(第3者)が両者の会話を聞くことで見えていなかった事実や認識をお互い聞きあう、というものです。
上司と部下、上の世代と下の世代、
本人同士ではなかなか埋められない溝を
メディエーター(仲介役)が入ることで
「そういう事実がある」と「知る」きっかけになります。
聞けなかった声を聞ける、
言えなかったことを言える、
それだけでも良いエネルギーに代わります。
「若者の意見を聞きたい」でも「聞けない」とお悩みの中高年の皆様。
ぜひ一度、第3者/メディエーター(仲介役)を入れて会話してみてください。
思っても見なかった事実や意見に出会うことができますよ!