2018.12.07writer / ロココスペース

階層別に求められるリーダーシップは違う

 

そもそもリーダーシップとは「統率力」を意味し、目標を設定して組織をその方向へ導いていく能力のことを言います。

これまでその能力は、生まれ持った才能や資質のように思われて来ました。しかし近年では、リーダーとなるその人本来の資質や適性を活かし、組織の状況を理解して使い分ける「スキル」の一つであると考えられるようになりました。

また、言葉のイメージからリーダーシップは管理職やチームリーダーといった「取りまとめる・率いる立場の人だけに必要なスキル」と捉えられがちです。しかし本当はどの階層であっても社員一人ひとりが自分の立場で捉え、統率力や判断力をしっかり発揮できるかが重要です。いわばリーダーシップというのは若手や中堅社員にも求められるスキルなのです。

そこで今回は、それぞれの階層 (若手社員・中堅社員・管理職) に分けて、求められるリーダーシップが具体的にどのようなものなのかを見ていきたいと思います。

 

若手社員に必要なリーダーシップ

組織内で権威を持つポジションになる前の若手社員の頃から能力開発に着手すると、権限に頼らない真のリーダーシップが個々に定着するといわれています。したがってこの時期から計画立案能力や目標管理能力を磨き、主体的に行動できる力を養うことが大切です。

また、業務知識のみならず様々な知識を身につけるなど「自ら成長し続けて今後組織を牽引していくぞ!」という意識を促すことも必要です。

 

中堅社員に必要なリーダーシップ

中堅社員になれば、組織の中核として関係者への働きかけが求められる立場ですが、多くは自らの担当職務に集中するあまりに周囲まで意識が向いていないのが実情のようです。

現場を引っ張り、経営層・管理職層とチームメンバーのハブ役として、周りを巻き込みながら自身も成長していく必要があります。
調整力や交渉力といったスキルがさらに必要となってきます。

 

管理職に必要なリーダーシップ

会社の理念や戦略を理解した上で、向かうべき方向性や目標を提示する役割を担っているのが管理職です。

チームが最大限のアウトプットを出来るように、メンバーの士気を高めたり励ましてやる気を高め、奮い立たせるといった役割が求められます。したがって、業務の目的や目標・やるべきことなどを明確かつ分かりやすくメンバーに伝えられるスキルが必要です。

チーム全体のパフォーマンスを向上させるべく「何をすべきか?」ということを常に意識して行動することが大切になります。

 

<まとめ>

前提として、リーダーに求められるものは時代や環境によって大きく変化します。

さらに業態や時勢によっても変わってくるので、リーダーシップの開発を進める場合には、
まず、自社の風土に合ったリーダーシップとは何か?それぞれの階層で必要なリーダーシップは何か?を、しっかりと把握して育成方法や研修内容を検討する必要があります。