2019.03.29writer / ロココスペース

モチベーションを引き出すために意識すべきこと

 

働き方改革に各企業が対応しなければならない状況が訪れようとしていますが、このような改革以上に重視すべきなのが「従業員のモチベーション向上のための施策」ではないでしょうか。

転職が当たり前となった今日、貴重な戦力の流出はできるだけ避けたいものです。そのためには自社がいかに魅力ある職場であるか?いかにアピールできるか?は大きなポイントとなってきます。

 

従業員のモチベーション喚起のためには何をすべきか

アメリカの心理学者マズローの欲求5段階説はご存知の方も多いと思います。実を言うと人事を担当する際にかなり参考になります。欲求5段階説は、生理的欲求が満たされると次は安全欲求を満たしたくなり、社会的欲求が満たされれば尊厳欲求が生じ、最終的に自己実現欲求が湧いてくるという論理です。(下図参照)

これを辿ってモチベーション喚起の施策とすべきとされているのが、
①人事評価制度の充実
②人間関係を円滑にする取り組み
③会社の現状やビジョンの明確化
④表彰制度など非金銭的インセンティブ
➄社員がチャレンジしやすい環境の整備
⑥マネジメント教育と人材育成
⑦ワークライフバランスの充実

などです。

つまり、現在騒がれている働き方改革とは、従業員のモチベーション喚起のための一つの施策ばかりをクローズアップしたものに過ぎないため、本当のビジネスパーソンは他の6つにしっかり目を向けているべきなのです。

 

重要なのは2つ

上でご紹介した取り組むべき施策のうち、重要なのは2つです。それは「人事評価制度の充実」と「人間関係を円滑にする取り組み」です。

社員の責任範囲を明確化し、成果を正確にピックアップして給与へと反映させる仕組みを構築する。そうすると多くの従業員がそれをやりがいであると理解し、より積極的な取り組みを見せるようになるでしょう。

しかし、ここで留意すべきはチームとしての連携が失われがちとなってしまう点です。誰かを手伝ったとしても、それが自分のメリットとならないから手伝わないといったケースが生まれてしまいかねません。このため、人間関係を円滑にする取り組みについて留意しなければなりません。

より具体的に、人間関係の円滑化について言うならば、コンプライアンスの相談窓口を設けたり、社員に向けた満足度アンケートの実施などを行うことで、会社として従業員の本音をリサーチしようとする姿勢をアピールするのが効果的であると考えられます。